2020/08/07 08:40



イノシトールは、シクロヘキサン六価アルコールという長い名前の総称です。このイノシトールは、細かく分けると9種類もあり、○○-イノシトールというようにそれぞれに名前があります。



9つのイノシトール


allo-イノシトール

D-chiro-イノシトール

L-chiro-イノシトール

cis-イノシトール

epi-イノシトール

myo-イノシトール ←ミオイノシトール

muco-イノシトール

neo-イノシトール

scyllo-イノシトール


myo-イノシトール(ミオイノシトール)は、9つあるイノシトールの1つで、ミオイノシトールのことをイノシトールと呼ぶのが一般的です。



ミオイノシトールとその他との違い


9つのイノシトールうち、ミオイノシトールだけが、体に作用を及ぼす生物活性を有しています。"生物活性を有する"というのは、簡単に言うと、体の働きを調節する機能を持っている、ということです。


また、ミオイノシトール以外の8つは、希少で高価なのですが、ミオイノシトールは未精製の穀物や果物など、自然界にもっとも広く存在している成分なので、安価で供給できるという違いもあります。



D-chiro-イノシトールのこと


9つのイノシトールの1つであるD-chiro-イノシトールは、カイロイノシトールと呼ばれます。このカイロイノシトール、ミオイノシトールと同じような働きをすると言われています。


カイロイノシトールは、ひよこ豆やアイスプラントなどの植物に多く含まれているのですが、ひよこ豆もアイスプラントも、日本ではそれほど馴染みのあるものではなく、国産が増えてきたもののその数は限られています。


個人的に、カイロイノシトールに注目して、アイスプラントのことを調べたり、実際に手に入れようと探した時期がありました。静岡県で生産が多いということで、とある生産者の方とお話したのですが、今は出荷の時期ではないということで、残念ながらアイスプラントは入手できませんでした。そのため、確かに希少なものという印象があります。



まとめ イノシトールとミオイノシトールの違い


ミオイノシトールは他のイノシトールにはない生物活性物質で、お米や小麦などの穀物から抽出できる成分ということで、もっとも身近な存在。一番メジャーであるミオイノシトールが、そのままイノシトールと呼ばれるようになったようです。